彩喰家 まんざら

彩喰家 まんざら

彩喰家 まんざら

退職したけどお店が無い!?
旬な食材・多彩なメニューがウリの居酒屋さん!

市場で仕入れる旬な食材を自由自在に調理し、その度にメニューを書き換えるのは蟹江の居酒屋、まんざらさん。お店を始めてから18年が経過して改めて振り返ると、立ち上げからいろんなことがあったという。 取材時の旬なメニューをいただきながら山あり谷ありのお店経営のお話を伺いました。

大治の物件でお店を始めるつもりが・・・

丹羽  まんざらさんはお店を始められたのはいつからですか?
大将  平成13年の12月からだね。
丹羽  ということは・・・18年くらいですか?
大将  18年だね。
丹羽  お店をやられる前は何をされていたんですか?
大将  その前は金山の居酒屋で働いていたね。
丹羽  経営されていたんですか?
大将  いや、そのお店では板長みたいな立場で勤めていたね。
丹羽  へぇー。もともと蟹江のご出身ですか?
大将  私は弥富の出身だよ。
丹羽  弥富なんですね!
大将  いろんなお店で働いたけど、僕はこの業種でしか働いたことがないかな。18で高校卒業してから、大阪に行って、そこで働きながら学校に行っていたね。
丹羽  今もお住まいは弥富なんですか?
大将  今は津島に住んでるよ。
丹羽  なるほど。どうして蟹江にお店を出されたんですか?


大将  知り合いの不動産屋に物件を探してもらってた時に、大治に良いところがあるからって教えてもらって、金山のお店で働きながら準備を進めていたの。
丹羽  はい。
大将  その時は金山のお店も新規オープンしたてだったから忙しくて。中々準備が進まないうちに他の不動産屋さんに(大治の物件を)とられちゃったの。
丹羽  えーーっ!!
大将  自分で店をやるつもりで、勤めていた会社(金山のお店)にも退職願を出しちゃってたから、会社は僕の後任を決めちゃうよね。で、戻るところがなくなっちゃったの。
丹羽  ・・・(苦笑いするしかない)。
大将  プーたろう(無職)になったね。
丹羽  へぇーーー。それからは・・・?
大将  子どももいたし、ずっと無職でいるわけにもいかないから、再就職するか、どこかにお店を出すかって考えているときに、たまたまエンチョーに買い物に来たのね。
丹羽  はい。
大将  で、その時にここが空いているのがわかって。
丹羽  ここって前は何でしたっけ?
大将  お寿司屋さん。
丹羽  あぁ、そうでした。
大将  居酒屋をやるには小さいなぁ、と思ったんだけど、店舗もきれいだったし、自分の状況もあったから。ここで始めようという事になったんだよね。
丹羽  僕もサラリーマン時代に結婚して、その後自営業を始めた時は嫁と大分揉めまして。大将も結婚されててプーたろうの時期があると、ご苦労されたんじゃないですか?
大将  あったわさ、そりゃ。子ども3人おったしさ。
丹羽  お子さん3人いらっしゃったんですか!
大将  俺も若かったからね。36歳くらいだったかな?年取ってからチャレンジして失敗したらどうしようもないけど、今なら(36歳当時)失敗してもまた職を探せばいい、って思ってたね。
丹羽  そうですね。僕もそんな気持ちです。
大将  でもやっぱり不安だったよ。お店をやるにはお金をつぎ込むし、かといってプーたろうだから入ってはこないし。出ていくばっかりだから。
丹羽  お店を始められてからは順調だったんですか?18年もやられていると波もありますよね?
大将  最初の1~2年は悪かったね。その後は徐々にお客さんに来てもらえたけど、やっぱり波はあるよね。

丹羽  23年に何があったか気になりますね。
大将  蟹江にもいろんなお店が出来てきたからね。原因ははっきりとはわからないけど、それ以降は徐々にお客さんにも来ていただいて、ここ最近はずっと一定で大きなブレはないかな。
丹羽  なるほど。
大将  気負わずにお客様と楽しみながらお店をやっています。

飲食店さんではよく聞く話が、あらぬ方向に・・・

丹羽  お店を営業されてて、おもしろいエピソードとか、変わったお話ってありますか?
大将  おもしろい話でもないけど、待ち合わせ風な感じのお客さんが一人で来て、連れがこないまま飲んで食べて。全然連れの方いらっしゃらないなーと思ってたら、会計時にお金を持っていない、っていう話になったの。
丹羽  無銭飲食ですか?
大将  俺、めんどくさいの嫌いだから、「また今度でいいですよ。住所と名前だけメ モしてください」って伝えたの。


丹羽  はい。
大将  そうしたら、その方が「警察を呼んでください」って言われてね。
丹羽  おぉ!
大将  捕まえてほしかったんかなぁ。

メニューの多さは大将の経験値の賜物!

丹羽  この仕事をしてなかったらやりたかったお仕事ってありますか?
大将  大型の免許を持ってるからトラックの運転手かな。
丹羽  あれ?大将って18歳から働いてらっしゃって、大型の免許はいつ取得されたんですか?
大将  法事とかの送迎で、マイクロバスとかを運転しないといけない関係で、一宮に勤めていた時に取ったかな。
丹羽  お店を始める直前は金山のお店に勤めてましたよね。
大将  金山のお店の前に一宮にいたね。いろんなお店で働いてたの。お寿司屋、和食のお店、蟹を出すお店、洋風な居酒屋なんていうのもあったね。
丹羽  いろんなお店で働いた経験がまんざらさんのメニューにバリエーションを与えているんですね。

大将  最初から転々としようと思っていたわけじゃないけど、「自分でお店を持ちたい」って思ってからは、いろんなお店を経験しないとと思ってね。

まんざらさんの店名の由来は ~旨い酒、山海の幸 「まんざら」でもないと言って頂けたら幸いです。~だそうです。 「まんざら」どころか、多種多彩なお料理に美味しいお酒。 また、ここには載せきれない大将のお話を伺いに呑みに行こうと思う取材班でした。


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